第1チャクラのアロマヨガ

「大丈夫」の感覚を養う、第1チャクラのアロマヨガ。

第1チャクラは、ムーラダーラチャクラ。
ムーラは根、アダラは場所の意味。
ベースチャクラともよばれ、生きるためのエネルギーのメインスイッチです。
生きたい、安心したい、自分を守りたい、という、原始的・本能的な生存欲求や本能をつかさどっています。

場所は、背骨の一番下と言われることも多いのですが、私の伝統的なヨガの師匠によると、男性は会陰部、女性は膣の少し奥、子宮頸部にあります。女性の場合は第2チャクラととても近い場所になります。
主要な7つのチャクラのうち、第1と第7は、背骨から離れた場所にあるといいます。
ただ、チャクラは肉体の特定の場所にあるというよりは、実は目に見えない微細(サトル)なエネルギーの領域にあり、目に見える肉体や感情に作用していくものです。なので、意識するポイント、と理解するとよいと思います。

このチャクラは、肉体的には、骨や肛門、感情的には安心感とつながります。
自分の居場所にくつろいでいられるのは、このチャクラのグラウンディングの働きです。
肉体的にも、精神的にも、「今、ここ」にいること。
座るために使う、坐骨の神経痛は、ここのチャクラの働きが弱くなるとでてくる症状といわれます。精神的には、しっかりと現実と関わる力であり、妄想や不安定な心から私たちを守ります。

また、ムーラダーラは五感のうち、嗅覚と関わります。
人間の五感のうち、嗅覚は、思考する脳の新皮質との連絡を介さず、最も原始的な脳の部分とダイレクトにつながっています。
食べ物が腐っているかを判断するのは、理屈ではない、本能の部分なのですね。思考の入るすきのない、快・不快の感覚が生存と繋がるのです。
現代に生きる私たちには、弱っている力かもしれません。

大腸や肛門の「排泄する」機能にも関わっています。ここが弱いと、便秘や痔などの症状が出ます。

内分泌腺では、副腎から出るホルモンに関係しています。アドレナリンは交感神経を活性化させ、生きるために必要な緊張をつくりだしますね。
また、コルチゾールは体を作るのに不可欠なタンパク質や脂質の代謝、そして免疫抑制の働きをします。免疫とは、自己と他者を区別することだと考えると、ここでは、まだ自他の区別のないワンネスの意識なのかなと思い至りました。

生きるための根っことなるムーラダーラチャクラ。植物が根っこが腐ると枯れてしまうように、私たちも、ここが壊れると生きていくことが難しくなります。コロナ時代は、まず活性化したいチャクラかもしれません。

ムーラダーラチャクラを活性化するアロマは、ベチバー、ベンゾイン、パチュリ、シダーウッドなど、ベースノートといわれる、香りが長く残るものが多いです。主に植物の根っこからとったものや、樹脂系の香りで、これらは大地とつながるグラウンディングの作用を強めてくれます。

代表的なベチバーという土の香りの精油のもとになるのは、イネ科の植物で、根がとても強く、狭い土地でもしっかり根付いてくれるので、侵食している土地などに植えられてきました。夏の暑さを払ってくれる作用もあります。

●私のおすすめのブレンドは、ベチバー1滴、ローズウッド3滴、レモンなどの柑橘系2滴。ヴァータを下げるセサミオイル10mlにこれらを希釈して、手首やこめかみ、下腹部、足裏などに塗ってみてください。

ベチバーの香りに包まれながら、ヨガをしてみましょう。

ムーラダーラチャクラの活性のためには、立位のポーズがおすすめです。ターダーサナ、ヴィラバドラ、ガルダーサナなどです。

ひとつアーサナの練習をご紹介します。
便秘の人は、朝起きた時にお白湯を飲んでからやると、お通じがよくなります。

●ターダーサナのプラクティス
1.頭の上で両指を組み手のひらを上に返す。
2.ムーラを意識し、吸う息で両腕とかかとをあげながら、心の中でムーラのビージャマントラ「LAM」を3回唱えます。
3.息を止め、眉間を意識しながら「OM」3回。
4.吐く息で両腕とかかとを下ろしながら、ムーラを意識を戻していく。心の中または声に出して「LAM」3回
1~4をできるだけゆっくり、5セット繰り返しましょう。

ターダーサナは、山のポーズ、サマスティティ(気を付けの姿勢)のみを指すこともありますが、そこからつま先立ちをしていきます。

アーサナの後、楽に座り、呼吸と共に、左右の腸骨と鎖骨を結ぶ四角をイメージしながら瞑想しましょう。

赤い色はムーラダーラを活性します。生活の中では、赤い服を着たり、夕日や朝日を見たり、土に触れるのもよいでしょう。

7つあるチャクラのベースともなります。まずはここをちょうどよく働かせて「大丈夫」の感覚を養っていきましょう。

お読みくださり、ありがとうございました。

参考文献
・クリシュナグルジ 「ヨガインストラクター指導者養成講座・ヨガティーチャー養成講座テキスト」 YOGA SPA yogayuH

・スワミ・サテャナンダ・サラスワティ「アサナ プラナヤマ ムドラ パンダ」 ビハール・スクールオブ・ヨガ

・ライト・ミラー&ブライアン・ミラー「アーユルヴェーダとアロマセラピー」フレグランス・ジャーナル社

・アノデア・ジュディス Ph.D.「チャクラの神髄」シャスタインターナショナル

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