現代のシンギングボウル
欧米では、補完代替医療として、医療の現場でも利用されているシンギングボウル。その「倍音」と言われる豊かで優しく懐かしい音は、心身を穏やかに落ち着かせてくれます。さらに、身体の上に載せて、その微細でありながらも、力強い「振動」を体内に浸透させることで、身体の7割近くを占める水分と共鳴します。疲れた体を整えたり、病床に伏している人たちを癒し、苦痛を軽減すると言われており、チベットやネパールをルーツとして、長い年月を通して継承されてきました。
科学的には、まだまだエビデンスも乏しく、研究途上ではありますが、米国 Mitchell L. Gaynor 医学博士は癌治療の現場でシンギングボウルを利用されており、彼の著書は日本語にも翻訳されています。
【シンギングボウルに関する、医学的な著書】
1.Mitchell L. Gaynor(ミッチェル・ゲイナー)著
「なぜ音で治るのか? 音と波動が持つ、驚くべき治癒力」(株)ヒカルランド出版
2.Mitchell L. Gaynor(ミッチェル・ゲイナー)著
「音はなぜ癒すのか響きあう、からだ、いのち、たましい」無名舎出版
いにしえのシンギングボウル
遡ること紀元前のヒマラヤになります。後にインドで仏教が誕生し、チベットにも伝わっていき、チベット密教という独自のスタイルになりました。その中で、シンギングボウルは法具として神聖に扱われてきました。シンギングボウルを擦ることで聞こえてくる音は、お坊さんが唱えるお経のように聞こえてくるということで、「歌う器」=「シンギングボウル」と呼ばれるようになりました。伝統的なシンギングボウルは七つの金属から成り、それらは太陽系の七つの惑星を暗示するとも言われています。
金(太陽)、銀(月)、銅(火星)、水銀(水星)、スズ(木星)、鉄(金星)、鉛(土星)
いにしえの先人達の智恵として受け継がれてきたシンギングボウル、その倍音と振動は、現代の私たちにも、深い安らぎを与えてくれます。